new3DS用ゲーム『ゼノブレイド』の良いところ


 ゼノブレイド記事2つ目。

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 発売日以来、あらゆる余暇の時間どころか睡眠時間まで削り取ってプレイしている『ゼノブレイド』ですが、そろそろ私の精神が限界を迎えそう&物語も終わりが見えてきたので、ちょっと落ち着いてこのゲームの魅力を考えてみようかな、と。
 まだ全部終わってないんですけどね。ただこのゲーム、終わったら無力感に襲われるか速攻で二週目に突入するかで、結局落ち着かない気がするので今のうちに書いておこうかなーと。



 このゲームの何か良いって、全てが良い。……と書いてしまうと終わってしまうのだけれど、本当にあらゆるところまで作り込まれていて実に楽しい。
 作り手の丁寧な仕事っぷりと、手抜きの無さが素敵。ホント素敵。
 こういう作品には是非売れて欲しいなと思う。オリジナルのWii版はどれくらい売れたんだろう。そしてこのnew3DS版には売れて欲しいなと願う。


・シナリオでも戦闘でも、キャラクターが楽しい


 正直グラフィックで引き込むタイプのゲームではない。元がwiiなのを差し引いても、こんなものかという諦観がある。動画シーンでは喋るが、その声も合っているような合っていないような。
 バトルシステムも普通のアクションゲームとは一癖違う。最初は意味が分からなかった。
 けれどゲームシステムの大まかなところを理解すると、途端に面白くなる。

 それに物語を進めて行く内に、主要登場人物一人一人に愛着が湧いてくるのだ。何がこんなに愛着を持たせるのか分からないのだが、誰も彼もが愛おしい。
 私はかなり捻くれてた性格の持ち主だとの自覚があるが、そんな私でも素直に主要登場人物のみんなに幸せになって欲しいと願える。

 シナリオだけではなく戦闘シーンで動かすのも楽しい。
 操作可能な主要キャラクターは最終的に7人にもなる(実際にプレイヤーが動かすのは1人、他2人を選んで3人パーティ)が、どのキャラクターを操作しても楽しいし、誰と組ませてもそれぞれ違う会話が戦闘中になされて面白い。このささやかな会話が、各キャラクターへの愛着を生んでいるのかもしれない。
 敵の種類によっては各キャラクターに得手不得手があるが、それを実力で押し切るのも良し、妥協して操作キャラやチームメンバーを入れ替えるのもアリである。そこら辺を考えるのも、これまた楽しいのだ。
 なにせ全滅してもペナルティはほぼない。何度も死んで何度も対策を立て直す。決めた対策がピタッと嵌まった時の「してやったぜ!」感は愉快だ。
 ……まぁ、私はさっさとレベル上げに勤しんで、物理で殴るんですけどね。


・マップもクエストも、モブキャラクターでさえ愛しい


 フィールドも街も、それぞれ一度訪れてそれっきりではない。シナリオを進める度に、一部のフィールドや街には何度も何度も訪れることになる。
 基本的にこのゲームでのレベル上げは雑魚敵を倒すのではなく、街やフィールドに住まうモブキャラクターの願いを叶えてあげるクエストをこなすことで行われる。
  そんな訳で最初はレベルを上げるために嫌々始めたクエストなのだが、クエストを幾つもこなしている内に、モブキャラクター間での関係が変わっているのが段々とクセになる。シナリオの進行具合によっては二度と会えなくなるモブもおり、たかがモブとは言え、予想せぬ別れには切なさを感じてしまう。
 またその切なさをいや増すようなクエストがその前に用意されていたりするのだ、コレが。あんな展開が待っているのに、そんな内容のクエストさせないでよ……。

 同じモブや街、フィールドを何度も往復すると聞くと只管に面倒そうに思えるが、そして私もたまに「オートで走れよ」と思わないこともないが、その面倒さはスキップトラベルと毎回微妙に訪れる場所が変わることで最低限に抑えられている。
 フィールドは場所が違えば表情も異なり、そして敵の種類と強さが変わる。このフィールドはもう慣れたと思っていても、ちょっと横道に逸れると高レベルモンスターが待ち構えていて瞬殺余裕でしたハイみたいな事態も普通にある。
 そして後に再度訪れた時に、前回はとんでもない高レベルだと思った敵が戦えなくもない相手になっているのに気が付いた時に、プレイキャラクターたちの成長を感じて少し嬉しくなる。



・先の気になるシナリオ


 シナリオが気になりすぎて先に進めたくて溜まらない。そして前のめりで先に進めた結果、レベル補正で格上の敵にボッコボコにされるまでがセット。
 メインキャラクターどころかモブですら愛おしい、という状態だからこそシナリオにより一層引き込まれるのだろう。
 シナリオ自体は、正直に言うと、そう捻られたものではない。だが、それで良いのだ。
 唯一、そして最大に奇異なのは、彼らが住まう世界観。

 巨神と機神。その二つの身体と海しかない世界。この二つの存在は平和に共存していたが、しかしある日突如、二つの巨大な存在は剣を取った。そして二つともに死んだ。
 主人公シュルクは二つの神の死後、立ち聳える巨神の身体の上で生まれたホムス(人間)の一人として生を受けた。彼の生まれた時代、巨神世界は機神世界からの侵略に苦しんでいた。機神兵には巨神世界の武器では歯が立たない。
 唯一立ち向かえるのは、モナドと呼ばれる伝説の武器。それを操れるのは一部の人間のみ。
 シュルクの暮らすコロニー9が機神兵の襲撃を受けた時、物語は幕を開ける。彼は生まれ故郷を救わんがため、モナドを手にするが、しかし、彼の最愛の人は無残にも殺されてしまうのだった。
 シュルクと幼馴染みのライン、そして前のモナドの使い手ダンバンの三人は、復讐を誓う。機神兵の全てを殲滅するため、モナドを携えコロニー9を旅立つのだった。

 と、世界観の奇異感に対する主人公達の動機のストレートさよ。
 けれどここまで憎悪を全面に出し、復讐だけを推進力にするのは珍しいか。
 彼らは旅をする。そして仲間を増やして行く。それは皮肉にも機神兵の侵略が故に。皆(正確に言えばリキだけは違うが)、機神兵を憎むが故に一つの仲間へとなって行く。
 だが、彼らに降りかかる不幸は、まだその全貌を見せてなどいなかった。


 RPGの宿命ではあるが、主人公達の旅の目的は途中で少しずつズレて行く。復讐のための旅は、世界を知る旅へと変わって行く。
 その変化の辿り着く先を、私はまだ知らない。





 ただ問題は、先に進むにはレベルを上げる必要があり(腕が良ければ必要ないのかもしれない)、そしてレベル上げのためにはクエストをこなす必要があるのだが、このクエストの大半がかなり平和なのである。
 本編シナリオが悲劇のただ中でも、クエストは平和なのである。
 ……このギャップがちょっとツライ。 もうメインシナリオのことは忘れて、この平和なクエストの世界にずっと居ればいいんじゃないかな、なんて気分に。
 
 そして作中で示されている謎たちはちゃんと解明されるのかが気になる。
 そしてそれ以上に、デザイン秀逸なので出番が少なすぎたメナス様のデザインが気になる。画集とかないのかな? と思ったら、『ゼノブレイド ザ・シークレットファイル』にはガッツリ設定資料が載っているそうな。
 さっそく買ってみよう。ポチっとな。

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ゼノブレイド ザ・シークレットファイル MONADO Archives電撃攻略本編集部

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 今月末に発売の『ゼノブレイドクロス』は、別に『ゼノブレイド』の続編って訳じゃないんだよな。
 面白いと良いな。パッケージはこっちの方が断然ソソるなー。


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